『白仏』 文庫本

筑後川下流の島に生まれた稔は発明好きで戦後は刀鍛冶、戦中は鉄砲修理、戦後は海苔の加工機製造などをしてきたが、戦死した兵隊や亡き初恋の人、友達、家族の魂の癒しのため島中の墓を堀りおこしその骨を集め白仏を造ろうと思い立つ。
仏像を造る事業に晩年を捧げた一人の男の壮絶な生きざま。
明治、大正、昭和を生きた祖父の人生を描く芥川賞受賞後第一作。
1999年フランス・フェミナ賞外国小説賞を日本人初受賞作。
【フランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の「1999年外国小説賞」を日本人として始めて「Le Bouddlha blan」(仏翻訳語版/小説「白仏」文芸春秋刊)で受賞/「フェミナ賞」とはフランスの代表的な文学賞の一つで女性作家12名が選考することで知られている。その年のもっともイマジネーションに触れた作品に授与され、フランスではもっとも権威のあるゴングール賞に次ぐ名誉とされる。フェミナ賞には小説部門とエッセイ部門、外国小説部門があり、外国小説部門は86年に創設され、日本の翻訳小説が同賞を受賞するのは今回が初めて】
本作品は1997年9月、文藝春秋より刊行された。

初出誌:「文學界」(文藝春秋)1997年7月号

文春文庫:2000年8月 小説

価格:¥457(税別)
ISBN :4-16-761202-X
形態:299ページ/文庫判